おじさんがギャルの身体を奪い去る

女装と男女の入れ替わりは自己責任で♪

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ギャルの復讐-リメイク-

渋谷の街は、今夜も暴力的なまでの光と音で溢れかえっていた。

センター街を抜けた先にある巨大なクラブ『ルミナス』の入り口には、最新のトレンドを武装した若者たちが列をなし、重低音が壁を伝って路地裏まで振動させている。

私の名前はミカ。ハタチ。

盛り盛りの金髪エクステに、これでもかとラインストーンを散りばめたロングネイル、そして小麦色に焼いた肌が自慢の「最強」ギャルだ。

人生のモットーは「ウチがルール、楽しんだもん勝ち」。

毎日を全力で遊び倒し、SNSのフォロワー数と、周囲からの「可愛い」という称賛だけをガソリンにして生きてきた。

その夜、私は親友たちとVIP席でシャンパンを開けていた。

「ミカ、今日マジで盛れてね?」

「当たり前じゃん。今夜のためにカラコンも新調したし」

キラキラした照明の下、大音量のEDMに身を委ねていると、自分が世界の中心にいるような全能感に包まれる。

不景気だの将来だの、そんな湿っぽい話はここには存在しない。

そんな中、一人の男が私の視界に飛び込んできた。

人混みを割って歩いてくるその姿は、あまりにも浮いていた。

周囲の男たちが子供に見えるほどの圧倒的なオーラ。

切れ長の瞳、スッと通った鼻筋、そして自信に満ち溢れた薄い唇。

ハイブランドのダークスーツを完璧に着こなす彼は、まさに「極上のイケメン」だった。

「ねぇ、君。名前は?」

男――タケルは、騒音の中でもはっきりと聞き取れる、低く心地よい声で囁いた。

「ミカだけど。アンタ、誰?」

わざと不遜な態度を取ってみせたが、内心では彼の整いすぎた顔立ちに、心臓が跳ね上がっていた。

「タケルだ。ミカちゃん、少し外で話さないか? ここじゃ、君のその宝石みたいな声がよく聞こえない」

タケルの誘いは強引だったが、その瞳には抗いがたい魔力があった。

私は少しの警戒心を「ギャルの度胸」で塗り潰し、彼について行くことにした。

外に出ると、渋谷の冷たく湿った夜気が、アルコールで火照った頬を撫でた。

タケルは少し離れた路地裏、街灯の光が届かない影の濃い場所で足を止めた。

「ミカちゃん、君は今の生活に満足してる? もっと……違う自分を見てみたいと思わないかい?」

「は? 何それ、宗教勧誘?」

タケルは低く笑い、ジャケットの内ポケットから親指ほどの大きさの小瓶を取り出した。

中には、不気味な紫色をした液体が怪しく揺れている。

「特別なドリンクなんだ。一口飲むだけで、君の魂は肉体の檻を飛び越え、見たこともない高みに到達する。……試してみるかい?」

「怪しすぎ。薬物とかマジ勘弁なんだけど」

「まさか。これはもっと……神秘的なものだよ。君みたいな『最高』を求める女の子にこそ、相応しい」

タケルの微笑みは、熟した果実が腐り落ちる直前のような、甘美で危険な香りがした。

私はその微笑みに当てられ、一種の催眠状態に陥っていたのかもしれない。

「……一口だけ、だからね」

小瓶を受け取り、中身を一気に煽った。

その瞬間、喉を焼くような激痛が走り、直後に脳みそを直接金属バットで殴られたような衝撃が走った。

視界が万華鏡のように歪み、足元のコンクリートが泥のように溶けていく。

「あ……、なに……これ……」

意識が、糸の切れた凧のように、暗い虚空へと吸い込まれていった。

……頭が割れるように痛い。

冷たい床の感触と、消毒液のような無機質な匂い。

私は重い瞼を必死に押し上げた。

「……ん、ぅ……。飲みすぎた……?」

自分の声を出した瞬間、私は激しい違和感に襲われた。

自分の喉から漏れたのは、いつも聞き慣れた高いアニメ声ではなく、低く、擦れたような男の声だった。

混乱しながら起き上がると、そこは見知らぬホテルのスイートルームだった。

壁一面が鏡張りになった洗面所にふらふらと辿り着き、私は、人生で最も残酷な絶望と対面した。

「……え? 嘘……なんで……」

鏡の中にいたのは、ミカじゃない。

金髪のロングヘアも、丹念にメイクした顔も、華奢な身体も、どこにもない。

そこに立っていたのは、あのタケルの顔をした、180センチ近い長身の男だった。

自分の手を触ってみる。

ゴツゴツとした大きな掌、浮き出た血管、そして平らで硬い胸板。

「うわああああああああ!」

叫び声さえも、見知らぬ男のものだ。

パニックになり、自分の身体を探そうと部屋を見渡した時、背後のドアが音もなく開いた。

そこに入ってきたのは、一人のギャルだった。

小麦色の肌、ピンクのミニスカート、そして私の大好きな厚底ブーツ。

それは、紛れもない「私」――ミカの身体だった。

「やぁ、ミカ。驚いたかい? その身体の使い心地はどうだい?」

私の身体をしたタケルが、私の唇を歪ませて、冷酷な嘲笑を浮かべた。

その仕草一つ一つが、私の身体を「モノ」として扱っていることを物語っていた。

「タケル! アンタ、何したのよ! 戻しなさい、今すぐ戻しなさいよ!」

私は男の身体を振り回し、タケル(私の身体)に掴みかかろうとした。

だが、重心が全く違う。

脚が長すぎて絡まり、無様にカーペットの上に転倒した。

「無駄だよ。その身体の主である私は、入れ替わりの術を熟知している。だが君は、ただの『器』だ」

タケル(私の身体)は、私の大切なロングネイルが施された指で自分の(ミカの)頬をなぞった。

「素晴らしいよ。若くて、美しくて、社会的に『無害』だと思われているギャルの肉体。これを使えば、今までできなかった犯罪も、詐欺も、遊びも、やりたい放題だ。君の友人関係も、貯金も、明日から全部私のものだ」

「やめて……。私の人生を壊さないで……」

「壊す? 違うよ。私が君の人生を『もっと面白く』してあげるのさ。君はその醜い男の身体で、私の代わりに『指名手配犯』としての人生をスタートさせる準備をしておくんだね」

タケルは私のスマートフォンをポケットに入れ、私の部屋の鍵を指先で回しながら、軽やかな足取りで部屋を出て行った。

バタン、という冷たいドアの閉まる音。

一人残された私は、見知らぬ男の肉体の中で、激しい吐き気と戦いながら、血が出るほど唇を噛んだ。

「……殺してやる。絶対、ただじゃおかない。私の全てを奪ったこと、地獄の底で後悔させてやるわ……!」

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