入れ替わりストーリー崩壊:中堅サラリーマンが居酒屋で年上女性と入れ替わり、エスコートされる。

女装と男女の入れ替わりは自己責任で♪

入れ替わり小説
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彼女の身体が教えてくれた、絶望という名の快感

まず、重心が変わった。

肩のあたりにあったはずの意識の基点が、ぐんと下がり、腰から太もものあたりに重く沈み込んだ。

そして、胸。

自分の意志とは無関係に、前方にせり出した二つの「肉の塊」が、着ているシャツを内側から猛烈な勢いで圧迫し始めた。

「な、なんだこれ……!?」

声を上げようとして、自分の喉から出た音が、知らない女の震える高音であることに愕然とする。

隣を見ると、そこには「自分」がいた。

悠人の顔、悠人の体格。

しかし、その「自分」は、驚愕に目を見開きながら、自分の股間を信じられないものを見るような目で見つめている。

「美咲……さん?」

悠人は自分の手を見た。

節くれだった男の手ではなく、白く、指先が少し丸みを帯びた、しかし関節のシワが隠しきれない大人の女の手。

袖から覗く腕の皮膚は、かつての自分のものより薄く、しかしどこかむくんだような弾力があった。

「あはは、本当に変わっちゃったよ!」

「おい、嘘だろ、胸が……!」

周囲でも、阿鼻叫喚と歓喜が混ざったような声が上がる。

店内の客たちの身体が、デタラメに、しかし確実に入れ替わっていた。

悠人は、激しい動揺の中で、改めて「自分の身体」――美咲の身体を自覚しようとした。

真っ先に感じたのは、不自由さだった。

まず、呼吸が苦しい。

可愛らしいレースのトップスは、今の悠人(美咲の肉体)にとっては、肋骨を締め上げる拘束具に等しかった。

胸の重みが肺の膨らみを邪魔し、一呼吸ごとに、布地が乳房の皮膚を擦る。その感触が、あまりにも生々しくて吐き気がした。

そして、足元。

今まで意識したこともなかった「サンダル」という履物が、これほどまでに親指と人差し指の間を締め付け、足の裏にダイレクトに衝撃を伝えてくるものだとは思わなかった。

立ち上がろうとすると、膝が笑った。

自分の身体であれば、何気なく行っていた「起立」という動作。

それが、重心のズレと、足腰の筋力の減衰、そして何より下半身にまとわりつくロングスカートの重みによって、ひどく困難な儀式に変わっていた。

「……あつい」

酒の酔いだけではない。

更年期という言葉が脳裏をよぎるような、内側から突き上げてくる異常なまでの熱気。

美咲の身体は、悠人が想像していた「洗練された女性像」とは程遠い、肉体的な不全感と、重力への敗北感に満ちていた。

だが、それと同時に。

下腹部の奥の方で、男の時とは全く質の違う、重たく、疼くような「熱」が胎動し始めていた。



「悠人くん、そんなに固まってどうしたの? 望み通り『女』になったんでしょ」

目の前に立つ「自分」――悠人の姿をした美咲が、低く聞き慣れた自分の声で囁いた。

その口調は、かつての悠人が決して持ち得なかった冷徹なまでの優雅さを帯びている。

悠人は返事をしようとしたが、喉の奥からせり上がる熱に言葉を遮られた。

視界がじわりと滲む。それは涙ではなく、美咲の肉体が発する過剰なまでの粘膜の潤いだった。

「……身体が、おかしいんだ。何だこれ、すごく、重い」

悠人は無意識に、自らの――いや、美咲の胸元に手をやった。

ブラジャーという構造物が、容赦なく肉を寄せ、盛り上げ、逃げ場のない圧迫感を生んでいる。

指先に触れるレースの感触は、男の手で触れていた時の興奮を呼び起こすものではなく、ただひたすらに「異物」が皮膚に張り付いている不快感として処理された。

ふらつく足取りで、店内の大鏡の前に立った。

そこに映っていたのは、柔らかなブラウンの髪をサイドでまとめた、一見すれば華やかな大人の女性だ。

だが、内側に入り込んだ悠人には、その外見の裏側にある「綻び」が手に取るように分かった。

加齢の重力: 鏡の中の自分は微笑んでいるが、頬の肉はわずかに下がり、首筋には隠しきれない年齢の筋が走っている。

関節の磨耗: 肩を回すと、ゴリ、という嫌な音が脳内に直接響く。長年の生活で蓄積された疲労が、骨の軋みとなって自己主張していた。

過敏な感覚: 居酒屋の脂っこい匂いや、誰かが吸っている煙草の煙が、鼻腔を刺すように刺激する。嗅覚が鋭敏になりすぎて、気分が悪くなるほどだ。

「これ、戻れるんですよね……?」

悠人は、自分の身体を乗っ取った美咲に縋るように問いかけた。

「さあ。みんなが満足するまで、この『宴』は続くわよ」

美咲(悠人)は、悠人の愛飲していた焼酎を煽り、器用に喉を鳴らした。

その仕草一つをとっても、今の悠人には到底真似できない「男としての完成された美学」が宿っている。

店内の至る所で、異性の身体に放り込まれた常連たちが、狂騒に耽っていた。

ある者は自分の胸を無遠慮に揉みしだき、ある者は股間の違和感に悲鳴を上げながら、それでも酒を飲み続けている。

いきなり身体の感覚が変わったら大変そう。

このトップスとサンダルは楽でしたけどね。

サンダル壊れちゃったから捨てたけど。

トップスはまだクローゼットに眠ってるな。。。

次回:5/5 21:00更新

子供の日だからって、子供はネタに使わないよ?

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