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先日電子書籍で出版した、『反転する世界で』ですが
今日の20時くらいから無料販売になります♪
国際時間で設定だから分かりづらい。。。間違ってたらごめんなさい。
5日間なのでお時間あるときにどうぞ!
無料期間中は私への収益には一切なりませんが
いつもこのブログを見てくれている皆さんへのお礼ということで♪
可能な方はレビュー書いてくれると嬉しいです♪
では本編へどうぞ!

「ちょっと、どうなってんのこれ!」
優斗は呆然と手元を見つめていた。
普段の高校生の手ではなく、見覚えのない女性の手がそこにある。
「な、なんだよこれ…俺の体はどこいったんだよ!」
優斗が混乱していると、聞き慣れない声が後ろから聞こえた。
「ちょっと!あんた誰なのよ!私の体が…私の体があんたになってるじゃないの!」
振り返ると、そこには優斗の姿をした小田さんがいた。
「え!?なんで俺、おばさんになってるんだ!」
「私が聞きたいわよ!どういうことなの、これ!?」
二人は目を合わせ、思わず黙り込む。どちらも状況が理解できていない。
そんな混乱の中、店長が厨房から声をかけてきた。
「優斗!もう時間だぞ!早く制服に着替えろ!」
小田さん(優斗の体)が焦った声を出す。
「ちょ、ちょっと待ってください、店長!私――いや、俺、今日はその、調子が悪くて…」
「調子悪いなら休んでもいいけど、メイドの方が足りないんだよなあ…」
店長が悩ましげに言った瞬間、優斗(小田さんの体)は嫌な予感がした。
「え、待って、それってどういう――」
「小田さん!」店長が優斗の肩を叩く。
「ちょうどいい!君、少しだけ手伝ってくれないか?メイド服もあるし、きっと似合うよ!」
「いやいやいや、無理ですよ!俺、いや、私はそんな――」
「大丈夫!君ならできる!」
店長の勢いに押され、優斗は断る暇もなく更衣室へ連れて行かれた。
更衣室の鏡の前で、優斗はメイド服を持ったまま固まっていた。
「なんだよこれ…マジで俺がこれ着るのか?」
小田さんの体であることを再確認しつつ、渋々着替え始める。
しばらくして、鏡を見て思わず呟いた。
「…意外と、似合ってるのか?」
フリル付きのエプロンドレスを着た小田さんの体は、不思議と喫茶店の雰囲気に溶け込んでいた。
「ご、ご主人様、お席へどうぞ…」
最初はぎこちない声で接客を始めた優斗だったが、客たちは驚きつつも好意的だった。
「小田さん、すごくお似合いですよ!」
「メイド服なんて、全然違和感ないですね!」
その言葉に少しずつ自信が湧いてきた優斗は、次第に本格的なメイド喫茶の接客を真似し始めた。
「お帰りなさいませ、ご主人様!」
厨房で見守っていた店長も笑顔を浮かべていた。
「やっぱり、小田さんにはセンスがあるなあ!」
その言葉を聞いた優斗は調子に乗り始めた
休憩時間になり、更衣室に戻った優斗は鏡を見つめながら独り言を呟いた。
「これが…俺の人生だったらどうするんだろうな…」
すると、外から小田さん(優斗の体)が入ってきた。
「何よ、その顔。まさか楽しんでるんじゃないでしょうね?」
「え、そ、そんなことない!」
「嘘つき。顔に出てるわよ。」
小田さんが腕を組んで睨むと、優斗は観念して言った。
「いや、ちょっとだけ楽しいかも…。でもさ、俺だって普通の高校生なんだよ!こんなの続けるなんて無理だし…」
小田さんは優斗の言葉を聞きながら、ふと真剣な表情になった。
「…実は私も、最初は驚いたけど、少しだけ懐かしい気分だったの。」
「懐かしい?」
「若い頃に戻ったみたいでね。まぁ、だからってあんたみたいな高校生の体に戻りたいとは思わないけど。」
そう言って笑う小田さんに、優斗も思わず苦笑した。
閉店後、二人は入れ替わりを解決するために話し合った。
「で、どうすれば戻れるんだ?」
「知らないわよ!でも、こうなった原因はあの時、目を合わせたことじゃない?」
「じゃあ、もう一回やってみる?」
二人は目を閉じて向き合い、心の中で「元に戻れ」と強く願った。
数秒後、また目の前が暗転し――
気がつくと、優斗は自分の手を見下ろしていた。
「戻った…!」
小田さんも自分の体を確認し、安堵の表情を浮かべた。
「もう二度とこんなこと、御免だわ。」
「俺も。」
その後、二人はそれぞれの日常に戻った。
だが、優斗はたまに小田さんのメイド服姿を思い出しながら、「女の人って色々大変なんだな」とつぶやくのだった。

お姉さんくらいならともかく、急におばさんになるときついかも。
しかもそのままメイド服着させられるとか完全に羞恥プレイですね。
というか、元の女性側も男子高校生にそんなことされたら
なかなかつらいかと思います。
そんな私ももういい歳なので、おばさん呼びは出来ないですね。
小学生くらいのお母さんとかなら、むしろ年下くらいでしょうし。
──それから数日後。
「優斗、ちょっといいか?」
放課後、優斗が制服のまま喫茶店に顔を出すと、店長がこっそり手招きした。
何事かと思って厨房の隅に呼ばれると、店長はニヤリと意味深な笑みを浮かべる。
「この間のこと、悪くなかっただろ?」
「いや、あれは…その…事故みたいなもんで…」
しどろもどろになる優斗に、店長はさらに声を潜めた。
「実はな、あれを見て常連さんの何人かが、”また小田さんみたいな新メイドさん来ないかな”って言い出してさ。正直、店も助かるんだ。」
「ええっ!?」
「安心しろ、無理には頼まん。でも――」
店長はそっと、紙袋を差し出してきた。
中には、サイズ違いのメイド服が数着と、ウィッグ、小道具がぎっしり詰まっている。
「もし、また”誰か”と入れ替わることがあったら、な?」
「……。」
優斗は言葉を失った。
だけど、心のどこかで、ほんの少しだけ高鳴るものを感じている自分にも気づいていた。
あのとき、確かに――楽しかった。
「…分かりました。ただし、条件があります。」
「ほう?」
「若い子と入れ替わらせてください!」
そう叫んだ優斗に、店長は苦笑いを浮かべながら、ぽん、と彼の肩を叩いた。
「分かった分かった。でもな、優斗。人生ってのは、思い通りにいかないもんだぜ?」
その言葉が意味するものを、優斗はまだ知らなかった。
数日後。
「…またかよっ!!」
更衣室の鏡に映ったのは、妙にグラマラスな大人の女性の姿だった。
──それも、別の常連・美智子さん(40代後半)である。
「はぁ~…でもまあ、やるしかないか。」
エプロンドレスを手に取り、優斗は深くため息をついた。
しかしその目には、どこか吹っ切れた光が宿っていた。
「いらっしゃいませ、ご主人様♡」
その日、喫茶店「メイドな午後」には、ふわふわ笑顔の“大人メイド”が新たにデビューしたのであった――。
「あーあ、またやっちまったな…」
優斗は更衣室の鏡に映る自分――いや、今日の”仮の自分”を見ながら、心底ため息をついた。
白いエプロンドレスに身を包んだその姿は、どう見ても若い男の子ではない。
ぽってりと丸みを帯びた柔らかな顔立ちに、落ち着いた雰囲気。
喫茶店の常連、小田さんよりさらに年上、還暦間近の”宮本さん”だった。
「なんでまた熟女枠なんだよぉ…」
ぼやきながらも、今日も優斗は”事故”を装って、店に立つ。
宮本さん(60歳・落ち着いたマダム)
「お帰りなさいませ、ご主人様」
震えそうな声を必死に抑えながら、優斗は微笑みを浮かべた。
客席では、見慣れた常連たちが目を丸くしている。
「えっ、宮本さん…!?」
「今日、シフト入ってたっけ?」
ざわざわとした空気の中、店長がすかさずフォローに入る。
「いやー、ちょっとね、助っ人で!ね、宮本さん!」
「は、はい…♡」
(うわ、なんだこの恥ずかしさ…!)
ぎこちないメイド口調に、自分でも顔が火照るのを感じる。
だが、意外なことに――
「落ち着いてていいなあ」
「こんなメイドさんもアリだよな」
そんな声がちらほら聞こえてきた。
(…マジかよ。需要あるの?)
優斗は戸惑いながらも、徐々に慣れた手つきで紅茶を運び、ケーキをサーブしていく。
宮本さんの体は、驚くほど動きがスムーズだった。
(さすがに年の功、ってやつか…?)
やがて閉店時間になり、厨房に戻ると、店長がにやりと笑った。
「どうだ、今日も完璧だったろ?」
「……完璧すぎて怖いです」
優斗は自分でも信じられないくらい、”女性らしい仕草”を自然にこなしていたことに、ぞっとしながら答えた。
高橋さん(30代後半・キャリアウーマン風)
数日後。
「……うわ、またか」
鏡に映るのは、シャープな目元と、すらりとした体躯。
キャリアウーマン風の常連、高橋さんだ。
(宮本さんよりマシだけど…なんか気圧されるオーラがすげえ)
着替えながら、優斗は緊張していた。
接客が始まると、客たちの反応はまた違った。
「高橋さん、ビシッとしてるなー」
「メイドっていうより、秘書っぽいけど、それがまた…!」
「こちら、ご注文の紅茶でございます」
スカートをひるがえしながら、優斗は少し凛とした声で応じる。
(…なんか、演技っていうより、自然にこういう口調になってるし)
接客中、不意に客のひとりが言った。
「高橋さん、普段からあんな感じだったっけ?」
「いや…今日、なんか柔らかくない?」
(やべぇ、地が出てる!?)
焦った優斗は、背筋を伸ばし直し、きびきびと皿を片付けた。
閉店後、店長が笑いながら言う。
「優斗、案外演技向いてるんじゃないか?」
「……俺、どこに向かってるんすか」
頭を抱える優斗だった。
水瀬さん(20代・お姉さん系)
さらに数日後。
「うわあああああ」
更衣室にこだまする情けない悲鳴。
今日の”ボディ”は、水瀬さん。20代半ばの、ふんわりした雰囲気のお姉さんだ。
(う、うわ、めっちゃ柔らかい…動きも違う!)
スカートをはいた感触、胸元の感覚に、優斗は毎度ながら動揺を隠せない。
しかも今回は水瀬さん。普段から「癒し系」の代名詞みたいな人だ。
「お帰りなさいませ、ご主人様っ」
自然と、声がワントーン高くなる。
「あれ、なんか今日の水瀬さん、やたら可愛いな」
「耳元で囁かれたらヤバいぞ」
(な、なに言ってんだバカ客ぅ!)
心の中で叫びながらも、優斗はにこやかに接客を続けた。
途中、注文を間違えてしまい、慌てて謝ると――
「全然大丈夫ですよ♡」
と、ふわりと微笑む。
それは、自分でもびっくりするほど”水瀬さんらしい”笑顔だった。
(あれ…もしかして、俺、ちょっと楽しいかも)
柚月さん(女子高生・常連の妹)
「うそだろ…?」
次に鏡に映ったのは、柚月さん。常連客の妹で、現役女子高生だ。
(いや、もう、これ犯罪じゃね?)
制服に似たミニスカメイド服を着せられながら、優斗は頭を抱えた。
だが店長はにこにこしている。
「いいか?事故だ。事故だからな!」
「事故って便利な言葉ですね!!」
泣きたい気持ちを押し殺し、ホールに立った。
「い、いらっしゃいませ、ご主人様っ!」
声が裏返りそうになるのをこらえながら、精一杯明るく振る舞う。
「柚月ちゃん、めっちゃ初々しい!」
「やべえ、これ合法なのか?」
(合法ってなんだよ!合法って!!)
心の中でツッコミを入れつつも、優斗は笑顔を崩さず、お冷を運ぶ。
(でもさ…たまには、こんな青春もアリ…か?)
そんなことをぼんやり考えた。
謎の美女
そして、ある日。
「……誰だよ、これ」
更衣室で呟いた。
鏡の中には、見たこともない美女。
モデル並みにスタイルがよく、腰まで伸びた黒髪が艶やかに光っている。
「え?店にこんな人いたっけ?」
店長すら首をかしげる。
(ま、まあ、細かいことはいいか)
「いらっしゃいませ、ご主人様♡」
しなやかな動きで接客をするうち、客たちはうっとりと見惚れていた。
「…優斗?」
閉店後、店長が小声で言った。
「それ、お前自身の別バージョンじゃないか?」
「……へ?」
「つまり、元の優斗の”女体化版”みたいな」
優斗は真っ青になった。
(俺、こんなポテンシャル持ってたの!?)
頭を抱えながら、更衣室で着替える手が震えた。
更衣室の隅で、優斗は一人、ぐったりと座り込んでいた。
「……なんだこれ、俺、どこに向かってんだ?」
目の前には、今日も着終えたばかりのメイド服。
レースとリボンで飾られたそれを見つめながら、心の中で静かに呟く。
(最初は、ちょっとした遊びのつもりだったんだよな)
あの時、偶然手に入れた「他人と入れ替わる力」。
店長にだけ打ち明け、常連さんたちとの”入れ替わり”を楽しんだ。
最初は、軽い好奇心だった。
自分じゃない誰かになれることが、ただただ面白かった。
だが――。
(だんだん、わからなくなってきた)
女の人として振る舞うことが、こんなにも難しくて、楽しくて、心を動かすものだなんて。
しかも、どの人になっても、心の奥底には「自分」がいる。
だけど、表に出るのは「その人らしさ」。
まるで、自分の中にいろんな人格が宿ったみたいだった。
「俺、ほんとに優斗か?」
鏡に映る地味な高校生の姿に問いかけても、答えは返ってこない。
「お疲れ、優斗」
厨房から店長が顔を出した。
「あ、はい……」
どこかぼんやりした返事をする優斗に、店長は缶コーヒーを一本投げてよこした。
「まあ、難しく考えんなって。お前、ちゃんと楽しんでたろ?」
「……楽しかったですけど、怖くもありました」
「怖い?」
「はい。だって、俺、自分でも気づかないうちに、”女の人として自然に振る舞える”ようになってて……」
缶コーヒーを両手で握りしめながら、優斗は本音を吐き出す。
「これって、俺が変なんじゃないかって……怖くなったんです」
店長は少しだけ、真剣な顔になった。
「優斗。変ってのはな、自分を押し殺して生きることだ」
「え?」
「お前が今感じてるのは、たぶん”新しい自分”に出会っただけだよ。別に、男らしいとか女らしいとか、そんな型にはまる必要ないんだ」
優斗は目を見開いた。
「俺が、俺でいいってことですか?」
「ああ。どんな格好しても、どんな声色使っても――お前はお前だ」
静かな厨房に、缶コーヒーのプシュッという音が響いた。
「だからさ。これからも、”いろんな自分”を楽しんでみろよ」
「店長……」
胸の奥が、じんわりと温かくなった。
それから数日後。
優斗は意を決して、店長に提案した。
「店長……次は、自分で”なりたい自分”に、なってみたいです」
「おっ、いいねぇ!どんなの?」
「えっと……ちょっと、大人っぽいお姉さん系、みたいな……」
顔を赤らめながら言うと、店長は爆笑した。
「ははは!よっしゃ、優斗専用のメイド服、作ろうぜ!」
「え、専用!?」
「もちろん。どうせなら、もっと本格的にやろうや」
そうして、優斗は”事故”ではなく、自分の意志で変身を始めることになった。
優斗、理想の”お姉さん”になる
鏡の前に立つ。
そこに映っているのは、どこか大人びた雰囲気をまとった女性――優斗自身。
(すごい……)
ロングヘアに、柔らかく微笑む表情。
レースのついた黒と白のクラシカルなメイド服。
(これが、俺……?)
最初の一歩は震えた。
だが、客たちのあたたかい声に包まれて、次第に堂々と動けるようになった。
「お帰りなさいませ、ご主人様♡」
いつしか、それは自然な挨拶になり――
優斗は、優斗のまま、”いろんな自分”を演じられるようになった。
(これが俺の、新しい居場所なのかもしれない)
そう思えた瞬間、胸の奥にふわりと灯ったものがあった。
その日の閉店後。
「なあ、優斗」店長がにやりと笑う。
「今度は、”男の娘カフェ”やってみないか?」
「……考えときます」
優斗は苦笑しながら、鏡の中の”新しい自分”にそっとウィンクした。



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