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盛大な音楽とともに、新郎新婦が披露宴会場に入場した。
スポットライトを浴びて輝く二人の姿に、会場中が拍手と歓声で包まれる。
新郎の友人として出席していた佐藤修一は、ビール片手にその光景を見つめていた。
「いいなあ、新郎は幸せそうだな。」
修一はそう呟きつつも、少し居心地の悪さを感じていた。
友人たちはすでに結婚している者も多く、彼だけがまだ独身だったのだ。
そんな彼の目に留まったのは、赤いドレスを身にまとった女性だった。
ふっくらとした頬が愛らしく、彼女の笑顔はどこか寂しげでもあった。
しばらく迷った末、修一は意を決してその女性に話しかけた。
「こんばんは。新婦さんのご友人ですか?」
彼女は驚いたように顔を上げたが、すぐに柔らかい笑顔を見せた。
「そうです。私は佐々木真奈美って言います。新婦とは学生時代からの友達なんです。」
「へえ、それは素敵ですね。僕は新郎の友人で佐藤修一って言います。偶然だけど、名字が似てますね。」
軽いジョークを交えて話すと、真奈美はくすっと笑った。
赤ワインのグラスを手に持ったまま、彼女はぽつりと呟いた。
「結婚式っていいですよね。でも、私はなんだか…置いてけぼりを食らってる気分です。」
「そんなことないですよ。まだまだこれからチャンスはありますって。」
修一が慌ててフォローすると、真奈美はグラスを傾けながら小さく笑った。
「慰めてくれるのはありがたいですけど、もう30も過ぎちゃってるし、焦っちゃいますよね。」
彼女の声には酔いのせいか、どこか感情が混じっていた。
修一はその表情を見て、なんとか励まそうとした。
「年齢なんて関係ないですよ。真奈美さんはすごく綺麗ですし、絶対に素敵な人が見つかりますよ。」
その言葉に真奈美は一瞬目を見開き、それからふっと笑みを浮かべた。
「修一さんって優しいんですね。でも、もし私がその『綺麗』ってやつを本当に感じられたら、こんなに悩まないんだろうな…。」
そう呟いた瞬間、会場の空気が不思議と揺らいだように感じた。
次の瞬間、修一の視界がぐるりと回り、全身に奇妙な感覚が走った。
目を開けた修一は、目の前に自分そっくりの男性が立っていることに気付いた。
いや、正確には「彼自身」だった。その一方で、自分の手を見ると、そこには繊細で柔らかそうな指が並んでいた。
「えっ…これ…嘘だろ?」
修一は自分の声が高く、女性らしいトーンになっていることに気付き、慌てて鏡を探した。
近くの壁に飾られた鏡に映ったのは、赤いドレスを着た真奈美の姿だった。
「なんで俺が…女性に…?!」
一方、修一の体に入った真奈美は自信たっぷりの笑みを浮かべ、声高らかに言った。
「おお、この体いいね!こういうの、ちょっと楽しんでみたかったんだよね。」
「ちょっと待ってくれよ!真奈美さん、なんでこんなことに…?」
修一はパニック状態だったが、真奈美は肩をすくめて答えた。
「さっき言ったでしょ?『綺麗』を感じてみたいって。修一さん、ちょっと私の代わりに体験してみてよ。」
「体験って…これ、どうやって戻すんだよ!」
「それはまあ、しばらくしたら考えよう。今は楽しむだけ!」
そう言い放った真奈美(修一の体)は、披露宴会場にいた女性たちに話しかけ始めた。
修一はそれを見てさらに焦った。
「ちょっと待て!俺の体で何してるんだよ!」
一方で、修一自身も自分の「新しい体」に意識を向けざるを得なかった。
ドレスの感触、ふわりとしたスカートの広がり、そして周囲の視線――それら全てが新鮮で戸惑うものだった。
「これが…女性の感覚ってやつなのか…?」
手鏡を手に取ると、そこには赤いドレスがよく似合う美しい女性の姿があった。
修一はその顔に赤面しながらも、どこか誇らしい気持ちになった。
「いやいや、何を考えてるんだ俺は!早く元に戻らないと…!」
修一がそう思っている間にも、真奈美(修一の体)は次々と女性たちを笑顔で口説いていた。
彼女の大胆さに修一は呆然としつつも、同時に自分の変化にどう対応すべきかを考え始めた。
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女性の方が、女慣れしてるしナンパとか上手そうだなとか思ってます。
独身の男は女性に慣れてないので、どうしてもキョドるイメージが。
そして結婚を諦めた辺りで素の自分をさらけ出す辺りから良い人扱いされそう。
という感じの人を何人か知ってます。
結婚願望があるなら、捨てた方が声をかけられるという矛盾。
世の中上手くいかないですね。
後、顔は加工で誤魔化せても腕太いな。。。
女装で肩出ししても似合う人はなかなかの強者。
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