田中一郎は、35歳の普通のサラリーマンだった。
毎日の単調な生活に嫌気がさしていた彼は、ある日、会社の帰り道に立ち寄った神社で「新しい人生を送りたい」と願い事をした。
その神社は、町の外れにひっそりと佇んでいた。
翌朝、目が覚めると、彼は見知らぬ部屋で、見知らぬ女性の体になっていた。
鏡に映る自分の姿に驚きと興奮が混じり合った。
彼は若い女性の体を手に入れたことに歓喜し、これからの新しい生活に胸を躍らせた。
「これで新しい人生が始まる!」と彼は思った。
田中は新しい体にすぐに適応し、佐藤花子としての生活を始めた。
花子は23歳の大学を卒業したばかりの女性だった。
彼女の友人たちは、突然の彼女の変化に驚いたが、彼女が「人生を楽しむことにした」と説明すると、皆納得してくれた。
田中は花子の体を使って自由な生活を楽しもうとした。
彼は新しいファッションを試し、街を歩き回り、多くの注目を浴びた。
夜にはクラブやバーに出かけ、新しい友人を作った。
しかし、次第に現実に直面することになった。
田中は花子としての生活を続けるうちに、次第に厳しい現実に直面し始めた。
彼は仕事を見つけようとしたが、うまくいかなかった。
履歴書には佐藤花子と書かれていたが、彼の中身は35歳の田中一郎そのものだった。
面接では、彼の話し方や態度が若い女性としては違和感があり、どの会社も採用してくれなかった。
彼はついにアルバイトを始めることにしたが、そこでの仕事も難航した。
田中の中身が女性の体を使いこなせず、職場でのトラブルが続いた。
彼は次第に仕事のストレスに耐えられなくなり、夜な夜な飲みに行くようになった。
仕事も見つからず、アルバイトも長続きしない田中は、次第に生活に行き詰まりを感じ始めた。
家賃も払えず、彼はホームレスになる寸前だった。彼の心には絶望と後悔が広がっていた。
ある日、彼は公園のベンチに座り、過去の自分の生活を思い出していた。
あの退屈な日々が、今ではどれだけ幸せだったかを痛感した。
彼は涙を流しながら、自分の愚かさを呪った。
「もう一度やり直せるなら…」と彼は願ったが、その願いが叶うことはなかった。
田中はある日、街を歩いていると、自分の元の体を見つけた。
驚いたことに、その体にはかつての花子が入っていた。
彼女は田中の体を使って成功を収めていた。
彼は高級なスーツを着て、重要そうな電話をかけていた。
花子の中に入った田中は、周囲の人々からも一目置かれているようだった。
田中は元の自分に話しかけようとしたが、その瞬間、元の田中(花子)の目が彼を見た。
そして、彼女は冷たく笑った。
「君は誰だ?何か用か?」と彼女は言った。
田中は言葉を失い、その場から逃げ出した。
彼は涙を流しながら走り続け、ついに見知らぬ裏通りにたどり着いた。
田中は裏通りの暗がりで、全てを失った自分の運命を呪った。
彼はもう一度元の生活に戻りたいと願ったが、その願いが叶うことはなかった。
彼は新しい体と共に生きることを強いられ、その結果、全てを失った。
日々の生活はますます厳しくなり、彼は次第に人々から見放されていった。
元の田中一郎(花子)は成功し、彼の代わりに幸せな生活を送っていたが、田中は絶望の中で生き続けるしかなかった。
退屈な人生って言いますけど、安定してるって素晴らしいと思います。
いきなり荒波に突っ込んで行ったら多分そこで終わりますし
退屈な環境から抜け出すのも、少しずつ始めた方が安牌ではないかと。
このブログが私にとっての退屈からの抜け出しですし
読んでくれる方々には感謝感激です。
皆様も、今の環境で燻っているのならこんな小さいことからでもスタートしてみては?
今ではこの文を書くために早寝早起きが習慣になっています。
流石に家族に見せられないので。。。
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