先にちょっと宣伝。
またこんなの出しましたので、よかったら見てってください♪
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過去書いたもののリメイクですが
加工前の写真を付けて
後半部分を加筆したものになってます。
がっかりするかもですが、大した損失ではないと思うので
怖いもの見たさでぜひどうぞ!

春の空気はまだ少し冷たく、けれどどこかで新しい季節の匂いがした。
美咲は、体育の持久走の授業が近づくたびに胃が重くなるのを感じていた。
走るのが苦手で、いつも最後尾をトボトボと歩いていた彼女にとって、それはまるで罰のような時間だった。
「……少しでいいから、みんなと同じように走れたらいいのに」
誰にも聞こえないように、小さな声で呟いた。
足元の白いスニーカーが、朝の光に照らされて静かに光っていた。
一方、同じ学校に通う颯真は、スポーツ万能で何をやっても一番になれる男子だった。
運動神経が良すぎて、褒められても心から嬉しいと思えない。
勝てるのが当たり前になってしまった自分に、虚しさすら感じていた。
「たまには……本気で努力しないと勝てないような体になってみたいな」
軽くつぶやいたその瞬間、空気が一瞬だけ静まり返ったような気がした。
翌朝。
目を覚ました美咲は、自分の体に違和感を覚えた。
「……え? 何これ?」
鏡の中に映るのは、自分の顔のまま、見慣れない男子の体。
肩幅が広く、手足も長く、筋肉のついたしっかりとした体つきだった。
同じように、颯真も驚愕していた。
「は……? 顔は俺のままだけど……体が女子になってる!?」
二人は慌てて連絡を取り合い、こっそり学校の屋上で落ち合った。
「美咲……だよな? お前も……変わったのか」
「うん……でも、これ……どういうこと?」
顔はいつものままだが、首から下が完全に入れ替わっている。
「夢じゃないよね……」
「……どうする? とにかく、誰にもバレないようにしないとな」
二人は周囲に気付かれないよう、入れ替わりを隠して生活を始める。
美咲は男子の体の上に自分の制服を無理やり着込んで、スカートとリボンで女の子らしさを演出した。
胸元を詰め、脚は黒タイツで隠した。
一方、颯真は女子の体にブカブカの男子制服をまとい、ボーイッシュに振る舞って違和感を紛らわせた。
「顔が変わってないから、服装と雰囲気でなんとか誤魔化せそうだな……」
「私も、声のトーンとか気をつける……」
だが、変化はどうしても目立ってしまう。
教室では、周囲の友人たちがささやき合っていた。
「美咲、最近すごい運動できるようになったよね……」
「颯真も、急に大人しくなったっていうか、雰囲気変わった気がする……」
しかし、顔が変わっていない以上、「そういう変化もあるか」と皆それ以上詮索しなかった。
「急に人が変わることって、あるもんだよね……」
そんな空気が二人を守ってくれた。
その日、美咲は初めて「走ることの楽しさ」を知った。
颯真の体で走ると、風が違った。
足が自然と前へ前へと進み、心地よい疲労が体を満たす。
「すごい……走れる……!」
一方、颯真は、美咲の体のもろさに愕然としていた。
長く立っているだけで疲れ、階段を上がれば息が切れる。
「マジか……これは、キツいな……」
それでも、彼は諦めなかった。
「こんな体でも、俺ならまた鍛えられる。努力すれば、きっと……!」
一週間、二週間と日が過ぎていく中で、二人は次第に入れ替わった体に順応していった。
美咲は颯真の体を借りて、運動会の実行委員にまで抜擢された。
クラスのリレー選手としても期待されている。
一方、颯真は毎朝早く登校し、自主的に筋トレとランニングを始めた。
保健室の先生にも相談し、無理のない範囲での体力強化メニューを組んでもらっていた。
「……少しずつ、できるようになってきたな」
その頑張りは、周囲にも徐々に伝わっていった。
「最近、美咲って……ちょっと変わったよな」
友人たちが口を揃えて言う。
「でも、かっこよくなったよね。前向きというか」
「颯真も、優しくなった気がする」
皆が、どこか違和感を抱きつつも、それを本人の成長や性格の変化として受け入れていた。
そして迎えた運動会。
リレーの最終走者としてバトンを受け取ったのは、美咲(颯真の体)と颯真(美咲の体)だった。
皆が注目する中、二人の姿はトラックを駆け抜けた。
差はほとんどなかった。
美咲の体を持つ颯真は、最後の最後で前に出た。
「……勝った、か……!」
ゴールの瞬間、颯真の額には汗が光り、体は震えていた。
「努力で、ここまで来れた……!」
観客席が沸いた。
その姿を見た美咲は、心から拍手を送った。
「颯真……すごいよ。あんなに弱かった体で……」
颯真は、少し照れたように笑った。
「俺、証明したかったんだ。どんな体でも、努力すれば必ず結果がついてくるってことを」
それから数日後、不思議なことに、二人の体は元に戻った。
元に戻った日の朝、屋上で再び顔を合わせた二人は、どこかくすぐったそうに笑い合った。
「でも……あの感覚、なんだったんだろうね?」
「わかんないけど、たぶん……また、交換できる気がする」
頷いた美咲の目には、どこか迷いのない光があった。
「必要なときに、また入れ替われるなら……お互いに助け合って、前に進んでいけるよね」
颯真も笑った。
「その時は、またリレーで勝負な」
春の風が、また少しだけ強くなって、二人の制服の裾を揺らした。

男子の制服を着た女子と、女子の制服を着た男子が見たいという願望と
なんか意味不明なポーズで撮った写真が合ったので組み合わせてたら
こんな感じになりました。
医学的にはかなり難しいので、ファンタジーな話ですが
将来できるならやってみたい。
もちろん戻れる前提で。。。
幕間 -境界線をなぞる-
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