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彼女の体で奏でるメロディ【TSF、入れ替わり】

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放課後、僕は彼女の家に招かれていた。

バンド活動の話や、今度のライブのことを話していると、彼女が「ちょっとお茶でも飲もう」と席を立った。

ギターケースを開けて中の楽器を眺めながら、何気なく彼女の後ろ姿を見つめる。

彼女は僕が尊敬してやまないギタリストで、彼女の演奏を見ていると、自分ももっと上手くなりたいといつも思うのだ。

しかし次の瞬間、視界が一瞬ぼやけ、全身がふわりと浮かぶような感覚に襲われた。

気がつくと、僕の目の前に…「僕」が立っている。

「な、なんで…俺がそこに…?」

反射的に声を出したが、その声はいつもの自分のものではなく、彼女の澄んだ声だった。

慌てて手を見てみると、細くて繊細な指が見える。

どうやら僕は、彼女の体に入ってしまったらしい。

「嘘だろ…!?」と動揺する僕の前で、目の前の「僕」も驚いた表情で「お前…もしかして…?」と口を開いた。

どうやら彼女も同じように、自分が僕の体に入ってしまったことを理解したようだ。

しばらくお互いに状況を把握しようと試みた後、彼女が真剣な顔つきで言った。

「…とにかく、私の体になったからには、ちゃんとギターの練習してよね」

彼女は、僕が彼女の体でギターを弾くことに対して興味津々な様子だった。

いつもは自分の体でしかできない指の動きやリズムの取り方を、どうしても他の人の体で感じてみたいという好奇心が彼女にはあったのかもしれない。

「でも、俺が…君の体で、ちゃんと弾けるかな…?」

戸惑いを隠せない僕に、彼女はにっこりと微笑んで、「大丈夫、きっとできるわ」と励ましてくれた。

そして、僕の体で僕を見つめながら、「それに、普段の君のギターの練習ぶりを見ていると、安心できるし」とさりげなく褒めてくれたのだ。

彼女の体でギターを手に取ると、いつもの感触とは違うのがすぐにわかった。

彼女の指は細くて柔らかく、ピックを握ると少しぎこちない感じがした。

しかし、彼女の体であるがゆえに、ギターのフィット感が絶妙で、軽やかに弦を弾くことができる気がしてきた。

「なんだか、不思議な感じだな…」

思わずつぶやくと、彼女が笑って、「気持ちよく弾いてくれていいよ」と応じてくれる。

彼女の体で奏でる音が、普段とは違う響きで僕の心に届く。

これが、彼女の演奏スタイルに少しでも近づける機会かもしれないと思うと、少しずつ気持ちが高ぶっていった。

次の日、彼女の体のまま学校に行くと、彼女の友達やクラスメートが声をかけてくる。

いつもは彼女が接している人たちの前で、彼女のフリをしながら話をするのは思った以上に難しかった。

特に、彼女の親友であるミカが「今日も放課後に練習だよね!」と話しかけてきたとき、僕は内心冷や汗が止まらなかった。

(そうだ…今日の放課後は、みんなの前でギターを披露する予定だったんだ…!)

彼女の体でみんなの前で演奏し、バレずに済むのだろうかと心配になったが、ここで逃げるわけにはいかない。

僕はなんとか「う、うん、頑張るよ」と返事をし、気を引き締めた。

放課後、音楽室に集まったメンバーたちが期待の眼差しでこちらを見ている中、僕は緊張しながらギターを手に取った。

みんなは僕が彼女であると思っているため、「いつものように弾ける」と期待しているのだ。

「さあ、あんたの出番だよ!」とメンバーの一人が声をかけてくれた。

その一言がプレッシャーとなり、手が震えそうになるが、ここで失敗するわけにはいかない。

「いける…いけるはずだ…」と自分に言い聞かせ、弦を弾き始める。

彼女の体で練習した甲斐もあり、初めて触れたときのぎこちなさは少し和らいでいた。

しかし、それでもいつもの自分の体で弾くときのようにはいかない。

演奏が始まると、クラスメートたちが次第にリズムに乗り始める。

少しずつ周りの反応が気にならなくなり、集中して弾き続けることができた。

最後の一音を弾き終えると、教室が一瞬静まりかえった。

しかし、その静寂はすぐに拍手と歓声に変わり、僕はほっと胸を撫で下ろした。

「さすがだね!今日も最高だったよ!」

メンバーの言葉に、思わず頬が緩む。

しかしその瞬間、彼女の顔が反射的に照れくさそうに赤くなるのがわかり、自分が彼女の体に入っていることを改めて実感する。

「ありがとう…でも、まだまだ練習が必要かもね」と謙遜しながら返事をすると、クラスメートたちは「そんなことないよ!」と笑いながら応えてくれた。

演奏を終えて無事に教室を出たとき、彼女の体で演奏できたことに対する安堵と達成感が胸に広がっていた。

人と体が入れ替わったら、体が持ってる技能は引き継げるんでしょうか?

楽器できない人からしたら、他人の体でも自在に弾けるのは楽しいかも?

でも、練習する過程から好きじゃないと長続きはしないでしょうね。

何度か指を折りたくなったのは、今は良い思い出です。

たまにいる、すぐ出来るような人は羨ましいですが。。。

それよりも、異性になったら楽器よりももっと気にするところがあるのでは?

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