彼女のフィルター、俺の視界 ―令和時代に24歳の奮闘記―【TSF、入れ替わり】

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また、私のように性癖が歪んでも責任は取れません。

女装と男女の入れ替わりは自己責任で♪

AI作文

鏡の中て、他人の顔が私の絶望を映す

20181229

「……おい、美咲。いい加減にしろ。今の言い草はなんだ」

深夜二時のオフィス。

エアコンの唸りだけが響く静寂の中で、阿部悠人(48歳)はデスクを叩いた。

目の前に立つ若手社員、城ヶ崎美咲(24歳)は、疲れ切った顔で彼を睨み返している。

「ですから、部長。根性論でインプレッションは稼げないって言ってるんです。今は『頑張ってます』っていう空気感こそが、一番ユーザーに嫌われるんですよ」

「空気感だか何だか知らんがな、泥を啜ってでも数字を獲るのが営業だろうが。俺たちの若い頃は――」

「またそれ。時代が違うんです。もう、帰らせてください」

美咲は吐き捨て、鞄を掴んで足早に去っていった。

悠人は独り、苦いコーヒーを飲み干した。

「最近の若い娘は……」

という言葉が喉まで出かかったが、それを飲み込んだ。

その帰り道だった。

激しい眩暈と、耳を刺すような高周波の音。

街灯の光が歪み、世界が反転するような感覚に襲われたのは――。

翌朝。

悠人は、経験したことのない「柔らかい重み」の中で目を覚ました。

「う……。飲みすぎたか……?」

喉から出た声に、自分の心臓が跳ね上がった。

低い、いつもの酒焼けした声ではない。

鈴を転がすような、高く澄んだ、それでいて寝起きの熱を含んだ甘い声。

(なんだ、今の声は……?)

慌てて身を起こそうとして、さらりと長い髪が頬を撫でた。

視界の端に映るのは、細く、白く、指先の整った小さな手。

「なっ……!?」

跳ね起きようとしたが、身体が軽い。

いつも悩まされている腰痛も、膝の違和感もない。

代わりに、胸のあたりに妙な重量感がある。

悠人は混乱のまま、部屋を見渡した。

そこは、自分の見慣れた、埃っぽい男の一人暮らしのワンルームではなかった。

薄いラベンダー色のカーテン。壁に飾られたドライフラワー。

ほのかに漂う、甘く清潔な石鹸の香り。

「夢だ。これは、質の悪い夢だ……」

自分に言い聞かせながら、彼は吸い寄せられるように部屋の隅にある姿見の前に立った。

鏡の中にいたのは、昨夜、自分を冷めた目で見つめていた部下――城ヶ崎美咲だった。

「…………嘘だろ」

鏡の中の美咲が、絶望に染まった顔で呟く。

整えられた前髪、透き通るような肌。

どこか不安げに揺れる茶色の瞳。

それは紛れもなく、今どきの「若くて綺麗な女の子」そのものだった。

その時、ベッドに放り出されていたスマートフォンが、けたたましく震えた。

画面には『クソ上司(阿部部長)』という着信表示。

悠人は震える指で通話ボタンをスライドさせ、耳に当てた。

『――ねえ、部長! どうなってるの、これ!』

スピーカーから聞こえてきたのは、紛れもなく「自分(悠人)」の、低く野太い怒鳴り声だった。

「……美咲? 美咲なのか、俺の体の中にいるのは」

『その声……部長? 部長なの!? なんで私が、部長のむくんだ顔を見ながら喋らなきゃいけないの!』

互いの声が、互いの体から発せられる。

そのあまりの不条理に、悠人は眩暈を覚えた。

『とにかく、今すぐ会社近くの公園に来て。話はそれからよ』

「待て、行けるわけないだろ! この、メイクとかいうやつ、どうすればいいんだ……!」

二時間後。美咲のクローゼットと格闘し、なんとかデニムジャケットを羽織って公園に辿り着いた悠人(外見:美咲)は、ベンチに座る「自分」を見つけた。

中身が美咲である「阿部部長」は、猫背で頭を抱えている。

「……信じられん。本当に、入れ替わってるのか」

悠人が話しかけると、自分の顔をした美咲が顔を上げた。

「……部長、その服。センス最悪。なんでそのセーターにそのジャケット合わせるんですか」

「うるさい、これでも必死に選んだんだ! それより、どうするんだこれは。今日は大事な会議がある」

美咲(中身:悠人)は、慣れないブラジャーの締め付けに顔を顰めた。

「……いいですか、部長。お互い、なりきり通すしかないんです。私の仕事は、今日はSNSのクリエイティブチェックと、インフルエンサーへのDM送付、それから――」

「待て、待て。カタカナが多すぎる。もっと、足を使って稼ぐ仕事はないのか?」

「足なんて使いません。指を使うんです。あと、その顔で変な歩き方しないでくださいね。私の評判に関わるんで」

悠人は絶望した。

48年間、「男」として、そして「上司」として築き上げてきた自分の常識が、この24歳の華奢な体の中では一ミリも役に立たないことを予感していた。

「……わかった。やってやるよ。城ヶ崎、お前も俺のふりをして、部長席にどっしり構えてろ。ハンコさえ押してりゃなんとかなる」

「今の時代、ハンコなんてほとんどないですよ……。まあ、頑張りますけど」

こうして、地獄のような「女子大卒・若手社員」としての悠人の一日が幕を開けた。

出社してすぐに、彼は思い知ることになる。

自分が「根性が足りない」と切り捨ててきた若者たちが、どれほど複雑で、絶え間ない精神的な戦場に身を置いているのかを。

私ももうとっくに若手ではないですが

今の若手は自分の頃とは違う仕事をやってますね。

体力も使うけどそれ以上に気力を使ってる感じ。

仕事の質も量も高くなり、最近の若いもんは苦労しかないですね。。。

今年はこれが最後になります。

1年、多分100本くらいの作品ですが読んで頂きありがとうございます。

来年も気分が続く限りマイページで続けていきますので

引き続きよろしくお願い致しますm(_ _)m

それではよいお年を〜(^^)ノシ

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