放課後の教室。
窓から差し込む斜陽の光が静かな空間を照らしている。
私はスマホを手に取り、新しい写真アプリを航平に見せびらかしていた。
「ねえ、このアプリめっちゃ流行ってるんだよ!試してみない?」
「いや、俺にはそんなの必要ないだろ。」
航平はつまらなそうに腕を組んでいる。
「何言ってんの。男でも盛れるかどうか試さなきゃ!」
私は彼に強引にスマホを向けた。「ほら、ピースして!」と言いながらシャッターを押した瞬間――世界がぐにゃりと歪んだ。
気づけば視界が妙に高い。自分の手を見下ろすと、そこには骨ばった大きな手があった。
「な、なんで……?」思わず発した声は低く、まさしく航平のものだった。
一方、隣で顔を引きつらせる航平――いや、私の姿をした航平も状況が飲み込めていない様子だ。
「お、おい!お前、俺の体に入ってんのかよ!」
「航平こそ、なんで私の体に……!?」
二人は同時に叫び、教室に声が響いた。
「とりあえず、このアプリが原因だろうね……」
航平の体の中にいる私は、スマホの画面を見つめながらつぶやく。
確かに、撮影後にこんな変な現象が起きたのだから、そう考えるのが妥当だ。
「どうすれば戻れるんだよ……このままじゃ俺、スカート履いて学校生活を送る羽目になるんだけど。」
航平(私の姿)はスカートの裾をぎこちなくつまみながら文句を言った。
「そんなの私だって嫌だよ!男の制服のズボンって重いし、肩も凝るし……」
お互いに不満をぶつけ合いながら、スマホのアプリをもう一度起動してみる。
すると、撮影した写真の下に「Reverse(逆転)」というボタンが表示されているのを発見した。
「これだ!押してみるね!」
そのボタンをタップすると、再び視界が白くなり――
「戻った……!」
自分の体に戻った私たちはほっと胸を撫で下ろした。
しかし、その瞬間、航平がニヤリと笑う。
「おい、もう一回やってみないか?」
「えっ?なんで?」
航平は、少し悪戯っぽく続ける。
「だって、これさ、すげー面白いじゃん。お前の体で、俺がどれだけ上手く女子っぽく振る舞えるか試したくない?」
「……それなら、私だって男子として上手くやれるか試したい!」
負けず嫌いな性格が顔を出して、つい受け入れてしまった。
再びアプリを起動し、ピースサインをしてシャッターを押すと、またもや体が入れ替わった。
「よし、まずは男子の動きね!」
私は航平の体で肩をぐるぐる回し、低い声を意識して「よっ!」と挨拶の練習をしてみた。
男子特有の言葉遣いや動きを試すたびに、新鮮な発見がある。
「お前、ちょっと動きが硬すぎる。男子はもっとだらけた感じだぞ。」
航平が私の体で説明しながらスカートをひらりとさせてみせる。
「ちょっと!そんな動きしないで!」
「冗談だって。お前、こういうふうに見られてたんだなって思っただけ。」
航平の言葉に、私は少しだけドキッとした。
その後、二人はさまざまなシチュエーションを試した。
教室で友達と話してみたり、廊下を歩いてみたり――。
男子と女子、それぞれの視点を体験する中で、普段見えなかった相手の苦労や楽しさが少しずつ理解できてきた。
「意外とスカートって寒いな。これでよく動けるな、お前。」
「男子の制服も肩が凝るけど……なんか動きやすいかも。」
お互いの体を通して、これまで知らなかった新しい世界を楽しむ二人。
最後にはまた元に戻るが、その日は「また今度遊ぼう」と笑い合いながら放課後の教室を後にした。
こうして、入れ替わりアプリを「遊び道具」として楽しむようになった私たち。
航平が言った言葉が、今でも心に残っている。
「お前の体に入ってみて初めて気づいたけど……お前って、結構大変なんだな。でもさ、なんかお前らしいよ。」
次はどんな状況でこの入れ替わりを試そうか。
そんなことを考えるだけで、ちょっとワクワクしてしまう自分がいた。
ズボンを重いと思ったことはないですが
スカートは汗でまとわりつかないから夏は楽ですね♪
冬も、長めのスカートだと空気が断熱してくれてそんなに寒くないです。
なので、男も年中スカートでも良いのでは?
股間のものは涼しく、負荷をかけない方が良いので。
性癖ではなく、体の構造的な話です。
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