メイクの手が止まった朝に【TSF、入れ替わり】

※本ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

AI作文

目を覚ましたとき、最初に感じたのは、やけに柔らかいベッドの感触だった。

「……どこだ、ここ?」

見慣れない天井。

パステル調のカーテン。

ふわふわの枕と、妙にいい香りのするシーツ。

ゆっくりと体を起こした僕は、自分の体に異変を感じた。

細くて柔らかい腕。何かが胸に当たる感触。

そして、肩まで伸びた髪が頬に触れる。

「……うそ、だろ」

鏡を見て、絶句した。映っていたのは、近所に住むOLの桐谷美穂さんだった。

歳はたぶん、30ちょっとくらい?

よく駅前ですれ違うし、母が回覧板を届けるときにたまに話しているのを見かけたこともある。

どうして、僕が彼女に――?

「お、おはようございます……って、美穂さん!?」

慌ててスマホを開いた僕は、そこに映る見知らぬ部屋と見知らぬ男の姿にまた絶句した。

そのスマホの中の顔――つまり、僕の顔――が、困ったように笑っていた。

『落ち着いて。どうやら……私たち、入れ替わっちゃったみたい』

『そ、そんなアニメみたいな話あるわけ――』

『信じられないのはわかるけど、悠真くんのこの声、君のだよね?』

最初の数日は、完全にパニックだった。

スーツの着方もわからない。

ストッキングってどう履くの?

化粧って何をどこに塗るの?

会社に行っても何をしていいかわからず、ひたすら「具合が悪いフリ」をして乗り切った。

何よりも辛かったのは、一人暮らしの孤独だった。

夕食は自分で用意しないといけない。

洗濯機の使い方を覚えるのも一苦労。

帰宅しても誰もいない部屋。

高校生だった僕の生活とはまるで違っていた。

だが、それは少しずつ変わっていった。

「美穂さん、最近少し変わったね。柔らかくなったっていうか」

「えっ、そ、そうですか?」

会社の同僚、佐伯さんに言われた言葉に、ドキリとする。

ぎこちないながらも、仕事に慣れてきた自分をふと客観的に見たとき、思ったのだ。

――俺、桐谷美穂として「生活」してるんだな。

化粧もだいぶ慣れた。

朝起きたら自然とスキンケアをして、ファンデーションを塗り、髪を整えて出勤する。

最初はあんなに時間がかかっていたのに、今では30分で支度が済むようになっていた。

そして、その朝が来た。

「……ふぁぁ……今日も寝不足だな」

目覚ましを止め、寝ぼけ眼のまま洗面所に向かう。

鏡に映る美穂さんの姿は、すでに寝ぐせもなく、顔もむくんでいない。

「メイク、しなきゃ……」

そう言いながら、無意識に手が動いていた。

化粧水、下地、ファンデ、アイブロウ……動作は迷いがない。

鏡を見ながら、ふと、自分の顔を見つめる。

「……俺、なにやってんだろ」

ブラシを持つ手が止まる。

そこには、もう戸惑いも違和感もない、OLの顔があった。

その夜、久しぶりに、美穂さん――つまり、俺の体――と連絡を取った。

『最近、どう?』

『うん……まあ、なんとかやってる。君は?』

『慣れたよ。最初は大変だったけど、今は……もう、自分でも驚くくらい』

少し沈黙が流れる。

『正直、戻りたいって思う?』

スマホの画面の向こうで、美穂さんが俺の顔で真剣な表情をしていた。

『……わからない。戻りたいって気持ちはある。でも、今の生活にも慣れてしまった自分がいて……』

『私も同じ。悠真くんの体で学校に行ってると、不思議と楽しいの。青春って、こんな感じだったんだなって』

『そうか……』

心の中に、複雑な感情が渦巻く。

戻りたい。でも、戻らなくてもやっていける気もする。

いや、今となっては「桐谷美穂」としての自分に、少しだけ愛着すら感じているのだ。

休日、街に出かけた。

カフェで読書をしていると、ふと隣の席から聞こえてきた言葉に耳が留まる。

「桐谷さん、今日も素敵ですね」

「ありがとう。でも、ちょっと疲れちゃって……」

話しかけてきたのは、会社の後輩だった。

何気ない言葉だったけど、その中には敬意や好意が感じられた。

疲れていても、誰かが優しくしてくれること。

それに救われることがある。

女としての生活は、確かに大変だ。

でも、悪くない、とも思った。

夜。ベッドに横たわり、天井を見上げる。

「……明日も早いなぁ」

自然に口をついたその一言が、自分でも驚きだった。

高校生だった頃は、こんな風にため息混じりに明日を憂うことなんてなかった。

スマホの画面に映る、自分の姿――いや、「悠真」の姿。

『おやすみ、美穂さん』

そう言ってきたのは、かつての俺。

『おやすみ、悠真くん』

返した言葉は、自分でも少し不思議な響きがした。

もしかすると、いつかまた元に戻る日が来るのかもしれない。でも――

「今の私も、ちゃんと生きてるんだよな」

目を閉じると、明日のメイク手順が自然と頭に浮かんだ。

そのまま、私は眠りについた。

続きは電子書籍にて

学生がいきなり仕事させられたら、結構きついと思う。

勉強できる子ほど、回答が用意されてないものは

答えられないのが今の教育。

まあ今の教育の全てを否定する気もないし、そこそこ肯定してますが。

あと、保健体育の実技は上手くなれそう?

コメント

タイトルとURLをコピーしました