「一度くらい、試してみてもいいんじゃない？」その提案は、友人の美咲からだった。
大学の文化祭で行われる女装コンテストに、どうしても参加してほしいというのだ。
彼女の目は真剣で、断ることができない雰囲気だった。
僕の名前は高橋直人、22歳の大学生だ。
普段は普通の男子学生として過ごしているが、美咲は僕が持つ繊細な顔立ちとスリムな体型を見て、「絶対に似合う！」と言って譲らなかった。
「直人、お願いだから協力してよ。私たちのクラスの出し物、どうしても優勝したいの！」美咲は目を輝かせながら言った。
「でも、僕が女装なんて……」僕は戸惑いながらも、彼女の熱意に押されていた。
「大丈夫、私が全部手伝うから！衣装もメイクも、絶対に素敵にしてみせるから！」美咲の言葉に、少しずつ僕の心も動かされていった。
文化祭の一週間前、美咲の家で準備が始まった。
彼女が用意したのは、黒地にピンクの花模様があしらわれたチャイナドレスだった。
それは見るからに美しく、僕が着ることに少しの不安と大きな興味が湧いた。
「さあ、まずはドレスを着てみて。」美咲は手際よく僕にドレスを渡し、背中のファスナーを上げてくれた。
初めての感覚だったが、意外としっくりきた。
「似合ってるよ、直人！本当に綺麗！」美咲の言葉に、少し照れながらも嬉しさを感じた。
次に、美咲はメイクを始めた。
普段はノーメイクの僕だが、美咲の手にかかると、次第に鏡の中の自分が見違えるようになっていった。
黒髪のウィッグを被り、アクセサリーをつけると、もう誰が見ても女性にしか見えない。
文化祭当日、僕は不安と緊張でいっぱいだった。
しかし、美咲とクラスメートたちの応援に背中を押され、ステージに立つことに決めた。
「皆さん、次の出し物は女装コンテストです！どうぞ楽しんでください！」司会の声が響く中、僕の番がやってきた。
ステージに立つと、観客の視線が一斉に集まる。
緊張の中、僕は一歩一歩ゆっくりと歩き始めた。
視線を感じながらも、どこか誇らしい気持ちが芽生えてきた。
ドレスの裾がふわりと揺れ、まるで本物の女性になったかのようだった。
コンテストが進む中、僕は次第にリラックスしていった。
観客の拍手や歓声に勇気づけられ、ステージ上で自然に振る舞えるようになっていた。
最終的には、優勝候補として名前が挙がるほどだった。
そして、結果発表の瞬間。司会者が名前を呼ぶと、僕の胸が高鳴った。
「優勝は、高橋直人さんです！」
歓声が上がり、僕は驚きと喜びでいっぱいだった。
美咲もクラスメートたちも、喜びの声を上げて駆け寄ってきた。
「直人、本当におめでとう！君のおかげで優勝できたよ！」
文化祭が終わった後、僕は一つの大きな気づきを得た。
女装を通じて、自分の中に新たな自信が生まれたのだ。
見た目だけでなく、自分の内面にも変化があった。
「直人、今日の君は本当に素敵だったよ。」美咲は微笑みながら言った。
「これからも、その自信を大切にしてね。」
「ありがとう、美咲。君のおかげだよ。」僕は心から感謝の気持ちを伝えた。
それからというもの、僕の生活には少しの変化が訪れた。
女装コンテストでの経験が、僕に新たな視点と自信を与えてくれたのだ。
時折、思い出す美咲の言葉を胸に、僕はこれからも自分らしく生きていこうと決意した。
この経験は、僕にとって一生の宝物だ。
誰もが持つ可能性を信じ、自分らしさを大切にすることの大切さを教えてくれたのだから。
ネタ関連な出来事でも、上手く行けば自信につながります。
好きであれば遊びであろうと真剣に。むしろ遊びこそ真剣に。
成功って仕事とか勉強、スポーツだけじゃないんですよ。
社会的にあまり意味はなくても
女装して可愛いって言ってもらえる。
ゲームが上手いって言ってもらえる。
絵が上手いって言ってもらえる。
そこから自信がついて、他も上手くいくなんてことがあります。
↑まあ私は言われたことあんまし無いですけど。
あとは本でも読んで考え方を変えてみたら
案外自分の凄さに気付けるかも？
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